ボム君.com

晴れ時々いんど

2016年6月26日〜2016年12月27日:半年間のインターンシップ

インドで感じる仕事観

オフィスには僕を含めて2人だけ日本人が勤務しており、それ以外は全員がインド人という環境で仕事をさせてもらっています。

そのような環境だからこそ、やはり気づくことも少なく

「ここは日本人とは違うな〜」「そういう風に仕事を捉えているんだ」

と感じることがよくあるので、今日はそのように「仕事」に関して気づいたことを書いていきたいです。

 

そもそも日本人にとって「仕事」とはどのようなものなのでしょうか。

就職活動において日本人の学生は何を重視し、何を軸において企業を選ぶのでしょうか。

「ゆとり」と「バブル」の入社理由ランキング

このようなランキングを見ると今の世代もひと昔前の世代も変わらず「自身の成長」「事業内容」「会社基盤」などを重視していて、「待遇」や「勤務地」など仕事そのものや会社そのものとはあまり関係のない部分に関しては重要視していないようにも思えます。

また上位にある「会社基盤・安定性」などから自分が最初に入った会社で一生勤めあげるという日本人に多そうな特徴も伺えますね。

一方、この国ではどうなのか。

僕がまず最初に一番驚いたことは「人材の流動性」という側面です。

僕が初めて出勤した日に僕はオフィスにいる人々と挨拶に回ったのですが、その中のある人が僕にこう声をかけてきました。

 

残念だけど、あなたとは一緒に働けないね。私今日でこの会社最後だから

 

その時僕は驚いた同時に「えっ、この会社って何か問題あるのかな?」「この人何か働けなくなった理由でもあるのかな?」と考えました。

ただ、僕が勤務してから2ヶ月で辞めていった同僚は4人見てきて、代わりに新しく入ってきた人も3人見てきました。

そして辞めていく人の理由を聞いていると「勤務地が家から遠いから」「キャリアとして次のステップがあるから」などの答えが返ってきました。

インドに駐在しているある日本人の社員さんとお話しさせていただいた時に、こう教えてくれました。 

インド人(インド人に限った訳ではないが)は日本人みたいに最初の就職活動が人生で最も重要な選択ではないんだ。最初に入った会社で、キャリアを考えて、また経験としての肩書きを得て、次の会社に転職する。それを何度か繰り返して30代前半くらいに、『自分』に取って一番良い『給与』と『仕事』を見つけて一生勤める会社を探しているんだ

 

また同僚のインド人も同じように「仕事は2~3年のペースで勤めてみて、その仕事が自分に合っているかを考え、合っていなかったら次の仕事を探せばいいんだよ

つまり、日本人が就活で人生のキャリア探しを終える(これは僕の偏見ですが)、一方でインド人(もしくは日本人以外)は仕事をする中でも常に自分のキャリアを考えながら仕事をしている。日本の「終身雇用」とか「年功序列」とかの制度がそうさせているのかもしれませんが根本的に「仕事」の捉え方が違うのかなとも思いました。

「私たちに取って仕事は全てではないのです。快適な生活ができるように仕事をするんです。」

インターンシップ始まってばかりの頃に仕事に失敗して落ち込んでる僕に同僚がかけてくれた言葉です。日本人が「仕事」の失敗からうつ病になったり、自殺しているのを考えると仕事の捉え方は異なっていそうですね。

もちろん僕自身このような環境の中100%インド人の同僚が言うような「仕事」に対する捉え方に変わったのかと言われればそうではありません。おかしいと思うことも多いですし、同意できることもあります。だからこそ帰国してから就活に向き合う前に一度「仕事」について考えさせてくれるきっかけをもらえたことは大きな収穫の一つなのかもしれないですね。

そして、自分にとっての「仕事観」は働きだしてからもどんどん変わっていくのでしょうか。

3829